2016年04月04日

神々の山嶺(かみがみのいただき):夢枕獏

映画「エヴェレスト 神々の山嶺」を見たので、再度読み直してみました。


「神々の山嶺(かみがみのいただき)」 夢枕獏
神々の山嶺(かみがみのいただき)夢枕獏


上下巻2冊とボリュームはそこそこありますが、次の展開が気になり一気に読めます。

僕は読むのは2回目ですが、3日で読めました。

山好きはもちろん、そうで無くとも楽しめる作品です。

映画と小説どちらが良かったかと言えば、僕は断然小説でした。

阿部寛の演技は圧巻でしたが。

深町役は岡田准一ではちょっと男前過ぎかな?

とにかく面白いです。

本編だけで無く、作者の「あとがき」もぜひ。


神々の山嶺(かみがみのいただき)夢枕獏
「神々の山嶺(かみがみのいただき)・上」
夢枕獏



神々の山嶺(かみがみのいただき)夢枕獏
「神々の山嶺(かみがみのいただき)・下」
夢枕獏



  


Posted by U1 at 22:06Comments(0)小説

2013年12月21日

八甲田山 死の彷徨:新田次郎

大学生の時、組織論だかリーダー論だかの授業で映画を見た。

当時は発狂しながら死んでいく演技が凄いなぁ、高倉健若いなぁ位しか感想を持ちませんでしたが。


「八甲田山 死の彷徨」 新田次郎
「八甲田山 死の彷徨」 新田次郎


本で読んでみると、冬山の壮絶さが映像よりも迫力を持って伝わります。

権威をはき違えたリーダー、無能な権力者の誤ったリーダーシップが引き起こす悲劇。

いつの時代も犠牲になるのは下の者。

ミスの責任を取らずにすむ者と、彼らを助けるために倒れていく者。

官僚的な人間のやる事なんて、時代や組織が変わってもそう変わらない。


山好きの方だけでなく、管理職の方にもおススメ。


とにかく面白いです。


「八甲田山 死の彷徨」 新田次郎
「八甲田山 死の彷徨」
新田次郎




  


Posted by U1 at 08:00Comments(0)小説

2013年12月20日

劒岳 点の記:新田次郎

今でも日本最難関の山のひとつ、剣岳(2,999m)。

明治時代まで日本最後の未踏峰とされていました。

そこに測量という仕事で登頂を目指す明治の男達の物語。


「劒岳 点の記」 新田次郎
「劒岳 点の記」 新田次郎


身勝手な上司の圧力、部下への配慮、限られた予算、偉そうな役人。

測量という仕事として絶対登頂を成功させなければならない。

リーダーにかかるそのプレッシャーは、現代サラリーマンに通ずるところがあり共感できる。

いつの時代も課題解決にはリーダーの熱い想いと優秀な部下の協力が必要不可欠。


案内人、宇治長次郎の実直な言動にはグッとくる物がある。

幾多の試練を乗り越えて、剣岳山頂で彼らが見たものは、絶景と男達の信頼関係。


そして驚愕の事実。

山好きの人は剣岳に想いを馳せながら、そうでない人は明治時代のプロジェクトXとして是非。


所々で描かれる柴崎測量官と妻の葉津よの淡い想いのやり取りが可憐でなかなか良い。

読後、清々しい気持ちになれます。


「劒岳 点の記」新田次郎
「劒岳 点の記」
新田次郎




  


Posted by U1 at 08:00Comments(0)小説

2013年12月18日

黒部の山賊 アルプスの怪:伊藤正一

雲ノ平へテント泊に行った際、雲ノ平山荘で買った本。


「黒部の山賊 アルプスの怪」 伊藤正一
黒部の山賊 アルプスの怪

雲ノ平山荘、水晶小屋、三俣山荘では1冊、1,200で円買えます。

お土産にも良いかも。


▼カバーのすっ呆けたイラストとは裏腹に、なかなか興味深い内容です。
黒部の山賊 アルプスの怪

昭和22年、新聞紙上をにぎわした「黒部の山賊事件」を中心にまとめられてます。

謎の白骨死体の話など怖い話が次々出てきて一気に読めます。


▼山賊の写真も。
黒部の山賊 アルプスの怪

黒部源流に半生を過ごした作者の生活記録の一端も紹介されています。


山中では「オーイ」と呼ばれて「オーイ」と返事するとそのまま行方不明になってしまうらしい。

「じゃあ何と答えれば?」の答えは本の中に。


現地まで行けない方はネットでも買えるようです。

黒部の山賊 アルプスの怪
「黒部の山賊 アルプスの怪」
伊藤正一




  


Posted by U1 at 08:00Comments(0)小説